前回の記事で、
私は「暴走列車」について書いた。
暴走列車とは、
ミスをきっかけに焦りや不安が連鎖し、
スコアを崩壊させる現象である。
そして記事を書いた後、
一つの疑問が残った。
なぜ人は暴走列車に乗ってしまうのか。
ミスをするからだろうか。
いや、違う気がした。
プロもミスをする。
上級者もミスをする。
私より上手い人もミスをする。
それでも暴走列車に乗る人と、
乗らない人がいる。
その違いは何だろう。
最近の私は、
その答えは
「言語化」
にあるのではないかと思っている。
例えばトップしたとする。
以前の私は、
トップした瞬間に思考が止まっていた。
「なんでだろう」
「分からない」
「もう一球打ってみよう」
そしてまたトップする。
さらに分からなくなる。
不安になる。
焦る。
暴走列車発車。
これがお決まりの流れだった。
でも最近は少し違う。
トップした時、
まず理由を探す。
体が起きたのか。
前傾がほどけたのか。
力んだのか。
テンポが速くなったのか。
正解かどうかは分からない。
でも、
「何か理由がある」
と思えるだけで、
不思議と落ち着く。
私はこの感覚を考えていて、
一つの仮説を持った。
人は失敗が怖いのではない。
理解できないことが怖いのだ。
例えば車を運転していて、
突然警告灯がついたとする。
何が起きたか分からない。
だから不安になる。
でも、
「バッテリーかもしれない」
と分かれば少し落ち着く。
ゴルフも同じなのかもしれない。
トップ。
ダフリ。
引っ掛け。
プッシュ。
シャンク。
これらは単なるミスではなく、
起きた現象だ。
そして現象には原因がある。
原因が分かれば、
対処を考えられる。
対処を考えられれば、
不安は減る。
だから私は最近、
ナイスショットよりも
ミスに興味がある。
スコア130前後のゴルファーは、
ナイスショットより
ミスショットの方が圧倒的に多い。
だとしたら、
研究すべきはナイスショットではなく、
ミスの方ではないだろうか。
そこで私は、
自分なりの
「ミスの辞書」
を作ろうと思っている。
トップしたら何が起きていたのか。
ダフったら何が起きていたのか。
引っ掛けたら何が起きていたのか。
一つずつ言葉にしていく。
辞書が増えるほど、
理解できる現象が増える。
理解できる現象が増えるほど、
不安が減る。
不安が減るほど、
暴走列車は発車しにくくなる。
もしかすると、
スコアを縮めるということは、
飛距離を伸ばすことではなく、
理解できる現象を増やすことなのかもしれない。
そんなことを考えていた矢先、
私はある出来事に出会った。
2年半かけて118まで来た私の前に、
初ラウンドで114を出した人が現れた。
正直、悔しかった。
でもその悔しさの中に、
今の自分に足りないものが隠れていた。
次はその話を書いてみたい。

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